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2005年6月記
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ムシバを科学する‐‐‐‐‐‐カリオロジーCARIOLOGY

12/1’2003 更新


HP制作:一之瀬善憲

虫歯の字の如く、昔は歯の表面で小さい虫が悪さを起こすと考えられていた。








むし歯のちょっと前の考え方は、左の図のイメージであった。

三つの要因
  @虫歯菌−う蝕原性菌
  A宿主と歯−歯質
  B砂糖等−食生活

すなわち、三つの輪が重なる所にう蝕が出来る

更に、時間や宿主の抵抗力などの要素がからんで来ると考え

虫歯予防の三大原則は
  *歯磨きの徹底
  *砂糖を控える
  *早期発見・早期治療

とし、実行されてきた







カリオロジーの研究が進み、ウ蝕とウ窩は同じではないことが解かって来ました。

むしば菌 と 歯 と 砂糖 の三つ要因が重なると、酸が出現して、いきなり歯に穴を開けて(ウ窩)しまうわけではなく。
様々な要因が複雑に絡み、しかも環境を良くしてあげれば、治そうと歯面とその内側で修復機転(再石灰化)が働いてくれます。

* ウ蝕
我々は、あくまでもプロセスであると考えます。
( 脱灰と再石灰化の間を揺れ動く流動的なプロセスである; A.Scheinin ) ですからこの時点では、まだ歯を削って詰める必要は無い!! しいて言うならば、早期発見・早期予防処置をしてあげれば良い事になります。
間違えても早期発見・早期治療は必要無いわけです。

* ウ窩
脱灰に、より傾いた結果である。
残念ながら歯の内部構造である、象牙質の深部内部まで開いてしまった穴は当然、治療の対象となります。


我々は、そのプロセスに対し、より良い環境(再石灰化を促す)を作ることが(予防処置、進行抑制、メインテナンス )一番重要で、必要であると考えます。


今までは、ウ窩になった=結果に対しての治療がメインであったわけなのだが、一度でも大きく削って、被せたり詰めたりすると使った材料の寿命が来れば、当然やり直しになります、
と言うことは
古くなって・悪くなって・削って・治して・また、この繰り返し・何時の間にやら入れ歯のお世話

になって行く事になります。

特に再石灰化には、ダ液やフッ化物(フッ素)の役割大きいと報告されています。

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現在考えられるウ蝕の発症にかかわる様々の要因



ウ蝕の発症に関与する口腔内の環境は、要因が複雑にからんできますが、
ここでは各々のレベルで考察し、どのように対応策を考え整備するかを以下に記してみます。


口腔清掃状態:プラーク(歯垢:しこう)残量: 特に歯の根元、歯と歯の間、歯の噛む面まで良く磨けてること。
磨いている事と、磨けていることは違います。(リンク→歯ブラシだけでは磨ききれない)

食事内容: 食べ物の内容に(特にお砂糖を含む)注意する。砂糖の摂取量の状態を把握すること。
口にしたものを全てスケジュール風に書き出してみるとよい。

食事頻度: 食事回数や間食の回数。一日に5回以上はリスクが増します。
特に砂糖の入った缶コーヒー、紅茶、スポーツドリンク、乳酸飲料をチビチビやるのは、かなり危ない!!赤ちゃんの寝かしずけに使わない!!!寝酒も!!!!
スナック菓子や炭水化物も当然、回数に入ります(リンク→Dietで虫歯もダイエット)。

ウ蝕原性菌: ある種の細菌、明らかに mutans streptococci と lactobacilli は、
今までのところ口腔内細菌として認められている他の細菌に比べてウ蝕原性が高い。
       唾液中のmutans(ミュータンス)菌が1mlあたり10の5乗以上いると危険です。10の3乗以下にすれば、
       母から子への感染はかなり防げます(リンク→お母さんから虫歯菌が移る)。
現在日本の歯科医院では、まだ保険で唾液や歯垢中のmutans(ミュータンス)菌を検査出来ませんが苦痛も無く簡単に採取して2〜3日で判ります。
 ご自身の口腔内の状態を把握し、予防の対策を立てるためにも一度、歯科医院で虫歯菌の検査されてみては如何でしょうか?

間食を出来るだけしない事。
糖度の高い食べ物、飲み物は避ける。
キシリトール製品を使う。(リンク→キシリトールの使い方 →キシリトール製品成分表
クロルヘキシジンを個人の責任で使用する。洗口液として:コンクールF、クチュッパなどの名前で販売されています(海外では色々な製品があります)。
(現在の日本では、法的には口腔内の使用は認められていませんが、過去に認可されてしまった製品なので現在まだ販売されています。)
ウ窩の治療後、古い物で症状が出なくとも隙間や段差、磨ききれない部分がある物はオーバーホールが必要。
フッ素を利用する。(リンク→フッ素について考える →フッ素ジェルの使い方
定期的にPMTCをおこなう。(リンク→PMTCってなに?)
最近では3DSと言う除菌に近い効果が有る方法も開発されました(→新しい虫歯対策 3DS → Dental Drug Delivery System(デンタル・ドラッグ・デリバリー・システム)。

ダ液分泌速度: 日中の起きている時で飲食をしていない時は、一分間に0.04ml〜0.4mlぐらい必要。
飲食している時は、一分間に1.0ml以下だと危険。
睡眠中はほとんど出ないので寝る前の歯磨きは特に重要!
各種の薬の副作用による唾液の分泌低下に注意されたし。(本人が気づかないこと多し)
(リンク→口腔内乾燥症 リンク→病気を治す薬でウ蝕がおきる?!
ご自身の口腔内の状態を把握し、予防の対策を立てるために一度、歯科医院で検査されてみては如何でしょうか?

ダ液の緩衝能: ダ液には色々な優れた作用がありますが、口腔内の酸を中和する能力を緩衝能といいます。
ご自身の口腔内の状態を把握し、予防の対策を立てるために一度、歯科医院で検査されてみては如何でしょうか?
検査紙の色の変化結果   
検査紙の色の変化 ⇒ 
青色
緑色
黄色
ダ液の緩衝能 ⇒ 高い 中程度 低い
(リンク→口腔内乾燥症

      

著:一之瀬善憲  グリーンプラザ歯科医院:院長